歯茎の黒ずみ、気になっていませんか?
差し歯を入れて何年かたって…「歯茎が黒ずんできた…!」となやんでいたりしませんか?その黒ずみは、「メタルタトゥー」とも呼ばれる現象で、主に被せ物や(その内側にある)土台の金属が原因です。差し歯やその土台に使われている金属が唾液によって溶け出し、その金属イオンが歯茎に染み込むことで黒ずみが生じるのです。特に、銀合金(いわゆる銀歯)などが使われている場合に起こります。
健康な歯茎はピンク色をしており、ハリがあり、プラークや歯石がないことが一般的な指標とされています。しかし、金属が関与する黒ずみは時として避けられず、それが見た目に影響を及ぼすことがあります。でも…!この差し歯の「歯茎の黒ずみ」は治療することができます。それでは、歯茎が黒くなってしまう原因と最新の治療方法についてご説明します。
差し歯の歯茎が黒くなる原因は?
差し歯の歯茎が黒ずむ問題は、多くの方が抱える悩みの一つです。治療法を正しく理解いただくため、まずは「歯茎が黒くなってしまう原因」から説明していきます。
原因1:金属土台からの「金属イオン」の浸出
差し歯の内部や歯の根元に金属が使用されている場合、その金属が唾液によって少しずつ溶け出し、イオン化することがあります。この金属イオンが歯茎に浸透して色素沈着を引き起こし、歯茎が黒ずんだり暗くなったりします。特に土台素材にニッケルや銀、コバルトなどが含まれる場合に顕著に起こります。
原因2:金属土台の腐食と歯茎の透け
金属土台は時間とともに腐食します。銀パラジウム合金やニッケルクロム合金などの合金は、酸や塩分によって内部の金属イオンが溶出し、金属表面が黒ずんだり緑がかったりすることがあります。この状態で加齢や歯周病で歯茎が薄くなってしまうと、歯茎から黒い色が透けて見えてしまいます。
原因3:炎症によるメラニン色素の沈着
金属コアから溶け出した金属イオンは歯茎に炎症を引き起こすことがあります。炎症によって放出されたサイトカイン等の炎症性物質によって歯茎のメラノサイトが刺激され、歯茎がメラニン色素を生成します。するとそのメラニン色素が歯茎に沈着し、歯茎が黒ずむことがあります。この現象は差し歯に限らず、一般的な口腔衛生が悪化した場合にも起こり得ます。
歯茎の黒ずみを解消する治療法
これまで述べてきたように、差し歯の歯茎が黒くなる原因は「金属」です。それゆえ差し歯の金属を取り除きさえすれば色素沈着は徐々に解消され、治っていきます。具体的にどのように治療するか解説していきます。
差し歯は作り直しができる!
「歯茎の黒ずみ」を解消する一番の方法は、その差し歯自体を作り直すことです。古い差し歯を新しい素材で作り直すことで、歯茎の黒ずみの原因を取り除くことができます。そして差し歯を作り直す際に金属を一切使用しない差し歯に変更することで、黒ずみの再発を防止することもできます。
被せ物はセラミック、土台はファイバーで作り直す
被せ物を作る際は非金属のレジン素材(プラスチック)かセラミック系素材(ポーセレン、ジルコニア、E-maxなどです。金属が裏打ちされた「メタルボンド」はダメです。)を使用します。また、被せ物の土台は非金属のファイバーコアに変更します。この2つの組み合わせで差し歯を作り直すことにより、歯茎の黒ずみは徐々に解消していきます。
被せ物をセラミックにすべきもう一つの理由
差し歯を作り直す際、被せ物素材はレジンではなくセラミックに変更するのがおすすめです。レジン(プラスチック)や、ハイブリッドセラミック(セラミックとプラスチックの混ぜ物)も歯茎の黒ずみは解消できますが、これらの素材は経年とともに変色してしまいます。対してセラミック系素材は美しい色合いを長期間維持することができます。しかも、見た目は天然歯とほとんど区別がつきません。見た目の悪い差し歯をなんとかしたいとお悩みなら、ぜひ被せ物はセラミックを選択するようにしましょう。(ちょっとお値段は張りますけれど…。)
差し歯の「黒い土台」が見えてる!とお悩みではありませんか?
「差し歯の黒い土台が見えている…。なんとかしたい…」とお悩みで当院に来られる方、結構いらっしゃいます。大丈夫。その見えてる「黒い土台」も治療で解消できます。それでは原因から解説していきましょう。
原因は歯茎の後退(痩せ)と金属の腐食
原因は「歯茎の後退(痩せ)」です。加齢や歯周病によって歯茎が後退した(痩せた)結果、被せ物の根元の金属土台が露出してしまっているのです。そしてその露出した金属土台、「入れたとき、こんなに真っ黒だったっけ…」と疑問に感じたりしませんか?真っ黒な理由は「金属の腐食」です。口腔内で生じた酸や食べ物の塩分によって金属土台が化学変化を起こし、真っ黒になってしまっているのです。
差し歯を作り直して隙間をなくせます
隙間に見えた黒い土台を解消する方法も先ほどの場合と同じです。差し歯を作り直すことによって解消可能です。今の歯茎にしっかり被せ物が埋まるように差し歯を作り直すことで隙間の土台のチラ見を解消します。また言わずもがなこのとき金属土台と金属の被せ物を使わないこととがとても大切です。
差し歯の「歯茎が黒い」「歯茎との境目が黒い」とお困りなら当院へご相談ください
差し歯の周辺にある歯茎が黒くなってしまうと、見た目の美しさを損なうだけでなく、口元への自信にも影響を与えます。この現象は、主に金属による黒ずみが原因で、「メタルタトゥー」として知られています。歯茎が黒い差し歯が気になる場合は、まず金属を使用しない治療法を検討することが重要です。
当院では、患者様のお悩みと希望をしっかりとお伺いし、最適な治療法を提案しています。メタルタトゥーや隙間を解消し、さらに天然歯のような美しい被せ物をおつくりすることもできます。「差し歯の歯茎が黒い」差し歯と歯茎の境目が黒い」とお悩みなら、ぜひ当院にご来院ください。
加藤歯科クリニック
について
加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。